箕面市 K様邸 木造2階建て新築工事
箕面市の、閑静な住宅街に、純和風の住宅を新築しました。
小さなリフォームをご縁にお付き合いさせていただいていましたが、ご主人を亡くされ
お一人の終いの住まいにするためのご相談を受けましたが
築年数を考えた上で、思い切って新築することになりました。
使用した木材は、奈良県産吉野材をふんだんに使用した、木造2階建ての住宅です。
今回の木材の乾燥は、天然乾燥といって、風通しのよい場所に桟積みして風を通し乾燥させる手法です。
梁桁は杉材、柱土台は桧材としました、(奈良県の吉野材)
人口乾燥に比べ木の体内の成分が抜けず。元から木そのものに備わった樹液とともに自然対抗力が保たれます。
特に土台の桧などは、シロアリや腐朽菌に対する抵抗力になる成分は残しておきたいものです。
外観は平屋をイメージ出来るようなデザインにしていますが、内部は階高を低い目に取った2階にしてあります。
箕面市周辺も、建て替えとなると、洋風のデザインの家が多いなか、
昔ながらの、低い階高の、おなしいデザインが、ご近所に逆に却って目立ってしまい、近隣の注目を浴びました。
以下は見学会の日の案内文です。
K邸現場見学会 構造見学会 ㈱猪谷工務店
『素朴な本物本物の家は』
丸太の全てを使いきったエコロジーな家づくり から今回は構造の見学会ですので、主に構造材、造作材、など、木材についての説明です。
構造材:主要な骨組みの木は吉野産の杉、桧を使用しています。樹齢は60年から100年
大きさ:4寸角が原則で、梁の幅も一般的には3.5寸が殆どですが、当社は4寸幅を使用しています。梁の成(立ての寸法)大きいほど鉛直荷重を多く支えることができますが、巾は横のたわみと、何らかの欠損が出ても安全なように一回り大きくしています。
乾燥の状態:材は全て自然乾燥材で、材料に無理なくしかもエコロジーな方法をとっています。
何と言っても材料を、高温で傷めていませんので、安心、そして見た目が綺麗です。製材について:太い目の丸太の中央の部分(赤身、芯材)で、柱や梁材の構造材を製材します。丸太の中央は、樹齢を増すごとに、その割合が大きくなります。
製材の過程で、先ず、4から5センチ厚さの板が何枚か残ります。これを、床板や、天井件屋根下地に使用します。
そして、一番外側の板が、外壁モルタルの下地に使用している板です。
(小幅板と言います)
其々を一枚ずつ桟積みして風を通して2年から3年掛けて乾燥しています。
一般的に流通している材と比べて頂くと良く解ります。小幅板は12ミリが一般的ですが、17mmの厚さの板を今回は使用しました。産直だけに、値段は変わりません。
製材には社長の私も時には立ち会います。丸太の製材は何時もドキドキ、ワクワクします。(本当に楽しいですよ!)土台、柱、梁材:何度も言いますが、全て太い目の丸太から製材しますので、中心部が赤身が多いのと、吉野材特有の年輪が詰まっていて、(年輪巾)強度があります。赤い所と白い所の混じった材を源平材と言います。(本当ですよ!)
総合的に製材します:全ての部位の材料を製材しますので、そういうことが出来ます。
一般的には柱は柱の製材所、板は板の製材所などと、分業化されていました。ということは、柱を製材したら後の材は無くても採算が合うように考えて、丸太を使用していました。私たちは、丸太から全ての部位に廻せるような製材方法で、建築材から建具材、最後は割り箸まで(笑う)
爪楊枝は作っていません。 余談ですが!楊枝はクロモジの木か柳の木が主流です。
話は脱線しましたが、という事で、安くて良質な材を使用できます。簡単ですが、これが丸太の全てを使い切るエコロジーな住宅の構造材の話しです。
これ以外に詳しい事を聞きたい方は、別途お申し出下さい。本日は時間の関係で説明が不十分になるかもしれませんが、改めて御説明いたします。ホームページにも詳しく書いていますが、直に話した方が理解してもらいやすいと思っています。
住まい造りの出前寺子屋家づくり塾に随時出掛けていますので御遠慮なく問い合わせてください。以上で『丸太の全てを使いきったエコロジーな家づくり』の話を終らせて頂きます。
本日はありがとう御座いました。
以上です。